愛媛県職員(上級/化学)に2020年度合格した方の体験記
愛媛県職員採用試験(上級/化学)に独学で2020年度最終合格・内定した方(社会人)の公務員試験体験記です。
- 名前
- 井上泰徳
- 年齢
- 29歳
- 性別
- 男性
- 最終学歴
- 愛媛大学大学院理工学研究科 中途退学
- 職歴
- 2017年2月~:製造業 品質保証部門 検査班
- 内定先
- 愛媛県
- 最終合格した年/試験名/職種
- 2020年/愛媛県職員採用候補者(上級)試験/化学
- 学習期間
- 3カ月
- 学習科目
- 数学・物理、物理化学、分析化学、無機化学、無機工業化学、有機化学、有機工業化学、化学工学、個別面接、集団討論、小論文
- 学習スタイル
- 独学
- 使用した参考書
- 技術系公務員試験 工学の基礎[数学・物理] 攻略問題集
公務員試験 技術系 新スーパー過去問ゼミ 化学 - 利用した予備校・通信教育
- なし
- 筆記試験対策の内容
- 化学職の筆記試験は、五者択一の専門科目(物理化学・分析化学・無機化学・無機工業化学・有機化学・有機工業化学・化学工学・数学・物理)と小論文試験とSPI3、性格適正試験の4つでした。
このうち、SPI3と性格適正試験は採用には直接関係がないということでしたので、専門試験と小論文の対策とその試験内容について記します。
専門試験については、上記のテキストの問題をひたすら反復練習しました。
大学受験時や大学時代なら簡単に解けた問題でも、ブランクが空いた現在ではかなり難しく感じました。
そのため、テキストの1週目は大学時代のノートや教科書を見て調べながら解きました。
そうすると、これまでに習ったことがない分野があることと、昔から不得手だった分野の苦手に拍車がかかっていることが分かりました。
特に、暗記が必要な有機化学でその傾向が強かったです。
そこで、テキストの2周目は問題文で公式を与えられている可能性が高い分析化学と物理化学に注力して、勉強しました。
小論文試験の対策は、県庁のHPに記載されている過去の例題について、自分の考えを書けるように練習しました。
受験当時は会社勤めだったので、昼休みに例題を見てスマートフォンに自分の考えを箇条書きで書きだす、という形で進めました。
これは家に帰ってからの勉強時間が取れなかったための苦肉の策でした。
しかし、題材によってはそもそも考えすら浮かんでこないということもあったので、それを防ぐのには効果があったと思います。 - 人物試験対策の内容
- 一般的な面接対策は、民間企業への転職活動で準備したものをそのまま流用しました。
転職活動時に面接を4社受けたため、そこで用意した自己PRや職経歴書の内容です。
業務内容や自分の経験について棚卸しをして、それを文章に書きだし、そこから使えそうなことをピックアップするという方法で自己PR等を作成しました。
ただし、民間から公務員へ転職するにあたって聞かれるであろうことについてはの解答だけは準備しました。
民間から公務員に転職するための面接対策などは一般的ではないので、本やインターネットからも情報は得ることが難しかったため、独力で作製したものです。
具体的には以下の三つの質問を用意し、それぞれに対する回答を用意しました。
<質問>
①なぜ公務員に転職するのか?
②民間と公務員の違いは何か?
③民間企業で身に付けたものがどう活かせるか?
<回答>
①コロナにより民間企業への転職活動が困難になったため、以前からやりたかった公務員試験に挑戦しようと思いました。
②業務という意味での本質的な違いはありませんが、利益が企業へ向かうか、県民に向かうかという違いがあります。
③民間企業における利益追求のためのストイックな仕事への姿勢が活かせると思います。
予想通り本番では①~③は全て質問をされたので、以上の内容に加えて、回答に説得力が増すような実務経験を話しました。
③について具体的には以下の通りです。
「1製品当たりの検査時間を5分削減できるような改善を行いました。少しずつでも積み重ねることで会社への利益になるので、細かいことでも利益に結び付くような改善をするように心がけています。」 - 受験生へのメッセージ
- 私が公務員を目指し始めたのが2020年3月頃でした。
他の受験生に比べるとはるかに遅いスタートです。
民間企業への転職がコロナの影響で困難になったためです。
しかし、できることが限られているからこそ、娯楽や人付き合いで時間がとられることが無くなりました。
その時間を利用して、短期間ながらも集中して勉強に励むことができました。
このように、コロナという逆境から生まれた環境さえも自分の糧にできる人間なんだ!ということをしっかりとアピールできたことが、私が合格を勝ち取れた要因なのだと思います。