国家公務員(大卒程度/一般職/行政(東海北陸))に2022年度合格した方の体験記
国家公務員採用試験(大卒程度/一般職/行政(東海北陸地域))に独学で2022年度最終合格・内定した方(新卒)の公務員試験体験記です。
- 名前
- 大林德王
- 年齢
- 22歳
- 性別
- 男性
- 最終学歴
- 福井県立大学経済学部 卒業見込
- 職歴
- なし
- 内定先
- 法務省(地方検察庁)
- 最終合格した年/試験名/職種
- 2022年/国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)/行政(東海北陸地域)
- 学習期間
- 2年
- 学習科目
- 文章理解、数的処理、人文科学、社会科学、一般論文、憲法、行政法、民法、財政学、経営学、政治学、社会学、英語、個別面接
- 学習スタイル
- 独学
- 使用した参考書
- 国家一般職[大卒]教養試験 過去問500
国家一般職[大卒]専門試験 過去問500
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速攻の時事
行政法[第6版]
憲法講義案 解答解説付(茶鈴伝舗編/株式会社愛甲社)
民法講義案I 解答解説付(同上)
民法講義案II 解答解説付(同上) - 利用した予備校・通信教育
- なし
- 筆記試験対策の内容
- 【基礎能力試験】
制限時間が厳しく、時間内にすべて解き終えることが困難な試験です。
解けるところから着手するのが王道です。
《数的処理》
3年の6月頃から始め、毎日1時間勉強していました。
最初のうちは全く解けませんでしたが、毎日やっているうちに解けるようになります。
問題集を完璧に仕上げればどの試験でも解けるようになります。
私は5周は回しました。
10分考えてわからないなら、すぐ答えを見て、解法を覚える事を繰り返すのがおすすめです。
《人文科学、自然科学、社会科学》
ほとんど対策をしませんでした。
社会科学は専門の勉強と被ることが多いので、勉強しなくても、模試や過去問を解けてしまいますが、専門にはない分野も少ないですがあります。
これらの科目を確実に得点源にしたいなら、しっかり対策することをおすすめします。
自然科学は私にとって難しく、最後まで向き合うことができませんでした。
《文章理解》
過去問のみで対策しました。
公務員試験の文章理解は大学入試の問題よりも平易な印象です。
《時事》
4年の3月頃から勉強しました。
速攻の時事を完璧にすれば、ある程度は対応できます。
一番効果的なのは、日頃からニュースや新聞を見ることだと思います。
【論文試験】
一般職試験の場合、800字以上(表面の最後)書くことが出来れば、平均点レベルに近づくことができます。
そして、論理的な構成とよみやすい文章にすることが大切です。
当然、問われたことに素直に答えることが大切です。
また、提案を求める問いの場合、実現可能性のある内容で結構です(ありきたりな内容になっても合格できます。莫大な予算を要するなど独創的な提案はもってのほかです)。
試験時間が短いので、下手でもいいので丁寧な字で書く練習が必要になってきます。
高校生レベルの小論文でも高評価が狙えると思います。
日頃から、政府広報や白書に目を通すなどして時事に対する問題意識を高め、説得力ある文章を書く練習をしておくとよいと思います。
近年の出題傾向としては、厚労省所管の政策が多いです。
【専門試験】
8科目選択します。
出題傾向が安定しない科目があり、運悪く難問ばかり出題される年があります。
8科目プラス1科目は対策しておきましょう。
《憲法・民法》
3年の5月頃から勉強しました。
過去問を解きつつ、前記テキストを参照し、分からない部分や細かい部分を覚えました。
両方とも最低4周は回しました。
民法は覚える量が多いので、苦手な人や時間がない人は、やる範囲を絞るといいと思います。
どの範囲に絞るかは、近年の出題傾向を見れば明らかです。
《行政法》
3年の7月頃から勉強しました。
過去問を解きつつ、わかないところは前記テキストを参照しました。
私は4周したと思います。
行政法は入庁してからも勉強が必要ですので、すべての学生が選択すべき科目であると思います。
《政治学・社会学》
政治学は3年の9月から、社会学は3年の1月から勉強しました。
興味のある分野でしたので、対策にはさほど苦労せず、スー過去で問題演習しました。
《財政学・経営学》
財政学は直前の2月、経営学は3月頃から勉強しました。
過去問をやりこめば、対応できます。
財政学は3周しました。
財政学は細かな数値や前年比をていねいに覚える必要があります。
経営学は過去問を5周しました。
併願先で特別区志望の人は、学系科目は全部やるのが無理ならいくつかの分野だけでもやっておくと、いいです。 - 人物試験対策の内容
- 面接対策は、試験勉強に時間を割いているうちは中々時間が取れず、後回しになってしまう人が多いと思います。
手の内を明かすようですが、公務員の採用面接で聞かれることは、ある程度決まっており、それらの想定質問に対する対策をしておけば、受け答えをすることが可能です(愛読書、信仰など思想・良心の自由に抵触する質問や政治色の強い時事ネタの見解を求めたり、家業など受験者の責任に属さない質問は禁止されているようです。)。
無論、いわゆるガクチカや自己PR、志望動機というものはどこに行っても聞かれます。
特に面接対策をするうえで大事なことは、いざ面接対策をするとなったときに、学生時代に頑張ったことや、自己PRで話せる「ネタ」をもっておくことです。
また、実際の面接練習に関しては、直前期に大学の就職支援課でも面接練習ができます。
ですので、基本的には試験勉強に時間を割き、心配な人はあらかじめ想定質問に対する答えを考えておくといいと思います。
なお、官庁訪問は初日から勝負が始まるので、戦略が命です。
本府省採用を希望の方は、なるべく初日に本府省を訪問し、3日目以降に出先機関を訪問するとよいかと思います。
志望順位が多少低くとも、業務説明会や官庁訪問に行くべきです。
もしかしたら、自分に合った官庁を新しく発見できるかもしれません。
官庁訪問の倍率は何倍か気になる方もいるかと思いますが、おおむね2倍から5倍だと思っていてください。
1回の採用面接だけで終わってしまう官庁(出先など)を受ける方に知ってもらいたいことですが、質問によどみなく受け答えをすれば他の受験者と差がつかず、面接官にとっては甲乙付けがたいそうです。
つまり普通の人間をその官庁は欲しているのです。
一般職の人事院面接は、行動特性を重視した質問ばかりですので、国家公務員の志望理由や志望する官庁の理由に加えて自己分析が欠かせません。 - 受験生へのメッセージ
- 公務員試験に限らず就活全般で言えることですが、自分に「自信」を持ってください。
勉強を進める中で、不安に陥り、精神的に追い詰められる機会が何度かありました。
模試を受けて自分の現状を図ってみたり、友人と話して自分の現状を客観的に見てみる等、自己肯定感を高め、安心材料を増やすことのできる行動を起こすことで、自分の現状に自信をもちつつ前向きに勉強を進めることができます。
また、面接対策に関しても、自己分析をし、それを確立していくことで、自分に自信をつけることにつながります。
自信をもって面接で話すことで、それが熱意として表れて好印象を残すことができます。
しかし、面接で不合格になるなど心が折れそうな場面が多くあると思います。
面接で落ちたくらいでくじけてはいけません(必ずしも、受験生に非があるとは限りません。正しい対策をしたのに不合格だったとしても、見る目がなかった程度にとどめておきましょう。)
自分に自信を持つということを意識して、モチベーションを保ちながら、内定をつかみ取ってください。